2017年02月17日

遊子のエクササイズA - 193 ー

193
 <名古屋Gエイジコーラス愛唱曲・画像 > ❿  「ピエロの嘆き」

  

  「月光とピエロ 」 Ⅳ.ピエロの嘆き 
     堀口 大學 作詞
     清水   脩  作曲
 男声合唱組曲 (世界最初の合唱組曲)
 1.月夜  2.秋のピエロ  3.ピエロ  4.ピエロの嘆き  5.月光とピエロとピエレットの唐草模様

・清水脩(1911-1986)は、1949年に男声合唱組曲『月光とピエロ』を発表した。世界最初の合唱組曲であった。「ピエロ」の孤独な失恋を想起させる「1.月夜」から、死への昇華を彷彿とさせる「5.月光とピエロとピエレットの唐草模様」までの美しい作品となっている。日本音階を基調に作曲され、「純日本風」の美しさをもつこの曲である

・「ピエロ」の五つの詩は、堀口大學のマリー・ローランサンに対するかなわぬ恋の歌などではない。「わがピエロ」であって、「われピエロ」ではない。堀口大学は「ててなしご」ではない。当時若い堀口大學の「ピエロ」の五つの詩は、逝去したアポリネールに贈る、厳粛な「鎮魂の歌」である。

・「月光とピエロ」は、ギヨーム・アポリネール(Guillaume Apollinaire)がマリー・ローランサン(Marie Laurencin)に失恋したまま逝去したことを思いやる鎮魂の歌であると考えられる。失恋の原因は「モナリザ盗難事件」にあった。
 ギヨーム・アポリネールは、近代芸術の分野で「シュルレアリスム」(超現実主義)の先駆者として知られる詩人、小説家、美術批評家である。
 堀口大學(1892-1981)の処女詩集『月光とピエロ』(1919年27歳)が、そのアポリネールの死の翌年刊行された。
 それらの詩は、堀口大學がアポリネールの不幸な生い立ちと偉大な業績、その許婚者マリー・ローランサンとの理不尽な破局、そして恋したままの死に接し、そこからインスピレーションを得て創作されたものと考えられる。
            
・組曲「月光とピエロ」の第二曲「秋のピエロ」は第一回日本合唱コンクールの男声課題曲であり、日本合唱音楽が開花するきっかけとなった曲。

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立春・末候 (2/13 - 2/17)  =「魚上氷」= 
              うお こおりをのぼる

     お気に入り 俳・歌・柳 壇   
 
 春待てる心はやれど外は雪
 花咲くときを今や遅しと        夢追い人 
                                             
 春立つ夜朧に揺れる望月に
 想い描くは君が微笑み         春霞りゅう
             
 月夜にはそれともみえず梅の花
 香をたづねてぞしるべかりける     古今集 みつね

 ちりぬとも香をだにのこせ梅の花                         
 こひしきときのおもひ出にせむ     古今集 よみ人しらず



 193    ・ お気に入り川柳

             命がけ 恋した乙女介護する     (掃 雲)

             延命の 治療はするなと書いて消し (庄 司)
  
             ドヤ顔の 署名するたび地球揺れ  (好 則)
            
             民が取れ 主だけ吼える主義の国  (松 林)

             モンゴルと ハワイが支えた19 年    (みの子)

             
  

Posted by あおなみ遊子 at 11:30Comments(0)TrackBack(0)